2017/08/09

ふとした、やさしさ


少し街中から離れた、山の麓に位置する

チェンマイ大学農学部の農園場。

大きな池や広々とした畑があるこの広い敷地には

一般の人も自由に出入りができ、

夕方になるとジョギングをする人、

自転車をこいでいる人、

また犬のお散歩をする人などが

多く行き交います。


その敷地の中でも、わんこが入れるのは

丘の上だけ、と決められているので、

私はいつもサムちゃんとまず、丘に上がり

彼女のペースにあわせて小一時間ほど、

ゆーっくり、ゆーっくりと歩きます。



丘の上には、他にもわんちゃんを

連れた人が来るので、

盛況な時はちょっとしたドッグラン状態♪

わんちゃん同士を遊ばせながら

時にはパパ友、ママ友と

話しをすることもあり。

ただ、笑顔ですれ違うこともあり。

***

そんなある日。

私はいつものようにサムちゃんを連れて

この丘に来ました。

サムちゃんがご飯を食べられなくなって

この時、既に一週間以上が

経過していました。

力が出ずに、あまり歩かないので、

私はサムちゃんと一緒に芝生の上に座り、

ただ、夕焼けの景色や遠くの山を

しばらく眺めていました。



そして、さて帰ろうという時。

ある男性が、私に声をかけてきました。

顔はあまり覚えていなかったけれど、

連れて来ているシーズーちゃんに

見覚えがありました。

「こんにちは!

最近、わんちゃんどうですか?」

そこで、立ち止まってしばらく話をしていたら

サムちゃんの体調の話になりました。

まだ病名が分からないけれど、

食べないので点滴に通院していること。

毎日流動食を作って食べさせていること。

力がなくなっていくのが心配だけど

風に当たれるよう、

お散歩に連れ出してみたこと。

でも、本当はとっても不安なこと・・・。

すると、ずっと、うんうんと真剣に話を

聞いてくれていたその人が、

私に言ったのです。



「大丈夫だよ、お姉さん。僕も同じ立場だったら

きっと、同じことしてたと思う。」

そして、少し歩いて近づいてくると

「早くよくなってねー」

とやさしく言って、サムちゃんの頭を

撫でてくれたのです。

***

その頃の私は、友人と外出することを控え、

仕事は在宅に切り替えて、

時間の許す限り、ずっとサムちゃんの

看病にあたっていました。

明らかに、日に日に弱ってゆく

サムちゃんを目の当たりにしながら

心配で夜も眠れず、正直、

とても参ってしまっていました。

それだけに、 名前も知らないその人の

ふとしたやさしさが、なんだか

とても胸に染みてしまったのです。



こんな時は、ただ話を聞いて

やさしい言葉をかけてくれる。

ああ。ほんとうに、

それだけでいいんだなあ・・・

と。

心から実感しました。



私も、いつか、どこかで

そういう場面にあったら

相手にそうしてあげたい。

温かい気持ちは、それから何日も

余韻を残してくれました。



感謝💗



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