2018/07/27

白いねこ


サムリーが天国へ旅立ってから3日目の日曜日。

朝起きたら、サムリーの鼻から体液のような血が出ていました。

夕べ、コットンを体の穴に詰めておきましたが、既にかすかな臭いがしてきています。お腹が膨れ、それも時間が経つにつれ更に膨らみを増していました。

時間が来たよ。

もう、いきたいよ。

そんなサムリーの声が聞こえてきます。

彼女の体は、既に生きている時とは明らかに違ってきていました。

そうか・・・わかったよ。

今日、土に還ろう。

この日の朝になって、私もようやく、この見慣れた愛しい姿とお別れする気持ちが固まりました。

***

正午近く。夫がバス停に着いたと連絡があったので、Aちゃんと一緒に車で迎えに行きました。12時間バスに揺られた割にはかなり元気そうな夫です。(いつもだけど 笑)

まず、家に入る前に私たちは、近くの園芸店に寄ってサムリーのための木を探しました。

白い犬なので、やはり白く可憐な色が似合うよね~。やっぱりジャスミンかな、などと話しながら園内を3人で歩き回っていた時・・・

突然、白いきれいな蝶が一羽ふわふわーっと飛んできて、私の目の前の木にすっと止まりました。見ると、小さな白い花を沢山つけた、やさしそうな木。

これだ 💗

単純な私は、それがまるでサムちゃんが自分で選んでくれたかのような気がして、お墓に植える木はそれに決めました。

可憐な白い花がかわいい

タイ語の名前は、トンゲーオ。「硝子の木」という意味で、タイでは縁起の良い植物だそうです。

***

木の鉢植えを抱えて家に戻ると、夫はすぐに家の中のサムちゃんに声をかけに行き、そして庭に出て穴を掘り始めました。

空は曇っていて薄暗かったのだけど、幸いにも雨は降らずにいてくれています。

庭の端っこに穴を掘ります。隣はセサミちゃんの木。

しばらくして、わんこのママ友であるKさんも家に駆けつけてくれました。

Kさんの腕には、新しい家族のシーズーのHANAちゃんが抱かれていました。

HANAちゃんは今4歳。前の飼い主さんが海外に引越しすることになり連れて行けないので、Kさんがひと月前に引き取ったのだそうです。

この世には沢山の飼い主さんと動物たちがいて、その数だけストーリーがあるんだな・・・。
新しいママであるKさんの腕の中で、かたときも離れようとしない甘えん坊のHANAちゃんを見ながら、私はそんな当たり前のことを考えていました。

*** 

午後1時過ぎ。

セサミちゃんのお墓の横に、ちょうどいい大きさの穴が出来上がりました。

夫が庭にあった葉や花を摘んで来たので、穴の底にみんなで敷き始めたその時・・・

ふと家の裏の方を見て、私は一瞬、目を疑いました。

!!!!!

そこにはなんと、サムリーと肉付きがとてもそっくりな真っ白いねこが、穴の側にいる私たちをじーっと見ていたのです!!

大抵、私の家の周りにいるねこちゃんたちは知っているつもりですが、その子はこれまで一度も会ったことがありません。

はじめは遠慮がちでしたが、私たちが息をころして見ていると、その子も近づいて来て少し離れたところに座り、またじっとこちらを見つめました。

サムちゃん?

思わず、聞いてしまいます。

サムちゃんなの?

もう少し近づきたいと思い、こちらが歩みを進めると、白ねこはさっと体をひるがえし、裏の塀を飛び越えて逃げていってしまいました。

白い蝶 白い花 そして白いねこ

とても不思議な気持ちでした。



(つづく) 




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